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悩めるヤツメウナギの告白



魚類を骨格の特徴から分類する方法では、ほとんどの魚が「軟骨魚類」と「硬骨魚類」のどちらかに所属しています。しかし、ヤツメウナギだけは、その所属がはっきりしないのです。「僕はどちらに入ればいいのだろう?」とため息をつく、ヤツメウナギの嘆きが聞こえてきそうです。それはどうしてなのでしょうか? ヤツメウナギの告白をお聞き下さい。

まず、生態を探ってみよう!

まず、生態を探ってみよう!

ヤツメウナギは、寒冷な水域の淡水を中心に分布しています。体の両側に7対のエラ孔があって、それが目のように見えるので本来の目と合わせて「ヤツメウナギ」と呼ばれるようになったそうです。淡水の河川で繁殖し、数百~数万個もの卵を産みますが、1カ月ほどの期間をかけて孵化した後は数年間の幼生期を過ごし、ようやく成体になります。また、幼体は「アンモシーテス」という名前で呼ばれますが、これも誤ってつけられたもの。新種の魚を発見したとの誤解から名付けられた名称ですが、誤解だったと分かった後もその名前で呼ばれるようになったのです。少々ややこしい生き様を予感させるエピソードです。

魚類であるための条件とは?

魚類であるための条件とは?

一般的な魚類は、脊椎動物の中の顎口類に分類されています。顎口類とは、文字通り顎と口を持っている生き物です。犬も猫も人間も顎口類に入り、もちろん口と顎を持っている魚類もここに分類されます。しかし、ヤツメウナギには顎がなく「円口類」に分類されているのです。ほかにも、対になっているヒレを持っていないなど、原始的な特徴が多いことから、生き物の進化を研究する学術分野からは注目されるものの、分類するとなるとつねに宙ぶらりんのポジションに置かれてしまうのです。実際、ヤツメウナギを魚類に含める研究者とそれに反対する研究者の間では議論が続いているようです。なんとか決めてあげたいところなのですが、ここは専門家に譲るしかないようです。

ウナギではないという宿命

ウナギではないという宿命

もう一つヤツメウナギには、悩みがあります。それは「ウナギ」という名を付けられていても、本当はウナギとは別物であることです。体の形状がウナギに似ているとの理由で、先人たちは軽い気持ちで付けたのでしょうが、ヤツメウナギにとっては大問題です。それがよく分かるのは、蒲焼きにされた時です。ウナギだと思って食べた人から「なんだ、ウナギじゃないんだ」と心ない言葉を浴びせられたことなど何度もあったに違いありません。食感は堅くて弾力があるので、普通のウナギのような状態で提供されることは少なく、ヤツメウナギは一口大に切って提供されるという宿命を背負っています。ただし、根強いファンも持っていて、わずかですがヤツメウナギの専門店がいまもあるようです。さて、みなさんは、ヤツメウナギは魚類だと思いますか? 時折、水族館でその姿を見かけることがあるので、ぜひご自分の目で確かめながら考えてみて下さい。