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ネクトンを知っていますか?



水中で暮らす生物の分類法に、その生物の生活スタイルから考える場合があります。例えば、海流の流れにまかせて移動する生物は「プランクトン」のグループに分類され、自由に泳ぎ回る力が比較的大きく、波や海流に左右されることなく自力で移動できる生き物を「ネクトン」と呼びます。つまり、この分類方法に基づくと、海で生きるほとんどの魚類がこの「ネクトン」のグループに所属していることになります。「なーんだ」なんて言わないで下さい。日本の海に焦点を当て、ネクトンたちの生活スタイルと行動を追跡してみましょう。

北日本のネクトンたち

北日本のネクトンたち

「北日本」と定義される海域の南限は、太平洋側では千葉県犬吠埼付近です。寒い海の魚として知られるサケやニシンも、このあたりまでなら南下することができます。一方、熱帯性や亜熱帯性の魚にとっては、この犬吠埼が北限です。ただし、暖流の黒潮の勢力が強い年には、この境界が北に移り、寒流である親潮の勢力が強い年には、北日本の魚たちがこの境界より南に進出します。

南日本のネクトンたち

南日本のネクトンたち

「南日本」のネクトンの中で、海産魚に焦点を当ててみましょう。南の海産魚の種類数は、北に比べると数倍も多く、その分布はインドネシア、オーストラリア、アフリカ、ハワイにまで広がっています。ただし、有明海だけは特殊な傾向があり、日本の他の種とは違った固有種のヤマノカミ、ムツゴロウ、ハゼクチ、エツなど、国内の他の海では観察されていない魚が暮らしています。これは、この一円の地域が中国大陸から離れて形成された日本列島の成り立ちに関係がある事象で、有明海の魚類の分布は中国や朝鮮半島西岸のものと似ているのです。

日本全土にいるネクトンたち

日本全土にいるネクトンたち

日本全体で分布が認められるネクトンには、マイワシ、カタクチイワシ、アナゴ、サンマ、クロマグロ、ブリ、カサゴ、イカナゴ、イシガレイなど、よくスーパーの店先に並んでいる魚が含まれています。時々、川にのぼる時期があるアユ、シラウオ、ボラ、スズキ、チチブ、シマハゼなども日本全土にいるネクトンの一員です。棲んでいる海域にかかわらず、どのネクトンも食物連鎖の中では高い位置にいる生き物です。彼らを食べるのは、より大型の魚や海獣か人間だけなのです。ネクトンの行動パターンを知ることは水産業にとってとても重要であり、それらの研究を続けることは、漁食の多い日本人の食卓を守ることにもつながっています。