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持ちつ持たれつの食物連鎖



生き物の世界が弱肉強食の世界であることは、よく知られています。しかし、生き物の世界をよく見渡すと、互いに持ちつ持たれつの関係を結びながら、助け合っていることが分かります。クジラの子どもをシャチが襲う様子は、一見残酷に見えますが、これを大きな視野でとらえると、助け合っている姿でもあるのです。海の生物たちの連携プレーを食物の観点から探ってみましょう。

出発点は「独立栄養生物」

出発点は「独立栄養生物」

海水には、水と二酸化炭素に代表される無機化合物、太陽の光による光エネルギー、無機化合物を作り出す植物プランクトン、海藻のような植物、細菌(バクテリア)などが広く分布しています。これらの生物は「独立栄養生物」と呼ばれ、他の生物を補食することなく、また、生物の死骸などの有機物にも依存することなく生きています。つまり、独立栄養生物は海洋の生態系に有機物を供給する唯一の生産者であり、人間の社会と同じように「第一次生産者」とも呼ばれています。

海の生産者と消費者

海の生産者と消費者

海の中の第一次生産者の代表格は、植物プランクトンです。この植物プランクトンを捕食しながら生活しているのが、動物プランクトンや魚の稚魚たちです。彼らは「第一次消費者」と呼ばれますが、同時に「第二次生産者でもあります。さらに、動物プランクトンを食べて生活する生物群は、「第二次消費者」または「第三次生産者」となり、この段階になるとニシンやスケトウダラなどの魚ほのか、大きなシロナガスクジラなどが登場します。

そして、ほとんどの魚類が次の段階の第三次消費者、第四次消費者に所属し、重要な水産魚類として私たちの暮らしに直接関わってきます。こうした海洋における消費の段階は、「栄養源」のバトンタッチを示していることから、「栄養段階」と呼ばれることもあります。

魚も生産的効率を考えている!?

魚も生産的効率を考えている!?

栄養段階の上位にいる生き物は、捕食した下位の生き物のすべてを成長のために利用しているわけではなく、食べた量の一部しか使っていません。残りはエサをとらえたり、呼吸をするためのエネルギーとなったり、フンとして排出されてしまうことも多いのです。ある栄養段階の生き物が補食した量の比率を生産的効率といい、一般的には10%程度が成長のために使われるものと考えられます。また、海の中には様々な特性をもった海域があり、栄養段階の構成に違いがあり、一次生産者が豊富な海もあれば、カツオやマグロが幅を利かせている海域もあります。海のことを調べる時には、そこでどんな食物連鎖が行なわれているのかと、思いを巡らせてみて下さい。すると、なぜその海域にこの魚類が多いのか、また、ある海域をめざしてクジラが移動する理由などが分かってくるはずです。